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2018.10.19ndjc情報

「90分程度の映画脚本開発」最終選考1名決定!

今年度の新たな試みとして、過去12年間の修了者62名を対象にした「90分程度の映画脚本開発」。10月5日(金)には1次選考通過者5名による企画プレゼンテーションを開催、多くの映画業界関係者にご来場いただき、5名の企画プレゼンテーションは大いに盛り上がり、終了しました。

 

日本映画製作者連盟4社、日本映画製作者協会の制作プロダクション各社などから多数多くの方々にご来場いただきました

日本映画製作者連盟4社、日本映画製作者協会の制作プロダクション各社などから多数多くの方々にご来場いただきました

【一次選考通過者/応募脚本】

熊谷まどか監督(ndjc2008)『誰かの、赤い風船』
藤澤 浩和監督(ndjc2011)『燃え上がる男』
庄司 輝秋監督(ndjc2012)『ほや暮らし』
吉野  主監督(ndjc2012)『居心地の悪いシュプール号(仮)』
池田  暁監督(ndjc2017)『太良和町の砲台』

 

選考委員中心に関係者での選考の結果、脚本開発に臨む研修生として、池田 暁監督が決定しました!

 

池田 暁監督(ndjc2017) 『太良和町の砲台』 企画意図

いつの時代でもない架空の町、太良和町はもう長いこと川向こうの町と戦争をしている。この小さな町の主な産業は基地である。その基地で働く若い兵士たちも古参の兵士もこの戦争の始まりは知らない。戦争は生まれた時から行われていて当たり前の出来事として町の生活に根付いてしまっている。現在の日本に住んでいる自分たちにとって理不尽や不条理と感じる事が当たり前の出来事になってしまっている。
その町に善良な市民として暮らし兵士として働く露木という男は自分たちが誰となぜ戦っているのか知らず、疑問も持っていない。もしくは知っているつもりなのかもしれない。

自分たちが銃の引き金を引くことで、その先で何が起きるのかは知らされていない。
知らないで行なってはいるが起きていることは残酷な出来事である。
知らないという恐ろしさがそこには潜んでいる。
知らないという事を残酷な行動に変えないためには何が必要か。
与えられた知識だけではなく想像力と思考力が必要だと思う。
自分がとった行動の結果を思える力のことである。この映画は川向こうの町を一切描かない。
その町の人々や出来事は観客に想像してもらいたいから。
例えば隣や遠くの国々に住む人々の事を想像するかのように。

ここまで書くと『太良和町の砲台』という映画は暗くて絶望的な作品に思えてしまうかもしれないが、こんな町でも人々は日々を暮らし小さな幸せや苦労を積み重ねながら生きている。銃を手にしてはいないが、ここは現在の日本と大きく変わることはない。露木という男を中心として様々な人々の姿をユーモアを交えて映し出していきたい。そして小さな希望さえも見いだせる物語にしたい。
この平和な日本で独裁国家や紛争地帯に住む人々の過酷な生活の中にあるであろう日々の暮らしを想像してみたい。起きていることは違うが共感できることは多いはずである。時代や場所を越えて争いという事を考える事ができる普遍的な作品にしたい。

 

【池田 暁プロフィール】

2017池田暁

2007年、長編映画『青い猿』がぴあフィルムフェスティバルで観客賞を受賞。2013年、2作目の長編映画『山守クリップ工場の辺り』を発表。この作品がロッテルダム国際映画祭とバンクーバー国際映画祭にてグランプリ、ぴあフィルムフェスティバルにて審査員特別賞を受賞。また各国の映画祭にて上映される。2017年、3作目の長編映画『うろんなところ』が東京国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭、台北映画祭、エルサレム国際映画祭などで上映される。2018 年、ndic2017 にて製作された短編映画『化け物と女』を監督した。

 

【選考委員】

根岸吉太郎(映画監督)
土川 勉(プロデューサー/ndjc2018 スーパーバイザー)
加藤正人(脚本家)
桝井省志(プロデューサー)

 

池田 暁監督は、今年度内に、脚本指導のもと、脚本開発を実施いたします!

 

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